工事関係者しか入ることができない立山カルデラ内で100年以上行われており、常願寺川下流の富山平野の安心・安全を守るため、今なお残る2億㎥の土砂の発生を抑えることを目的とした立山砂防事務所発注の砂防工事。
普段目にすることができない最前線の工事現場を見て、知ってもらおうと、平成30年8月27日(月)金沢工業大学 環境土木工学科の宮里教授、田中准教授と1年生から院生までの総勢11名の皆様を招き、平成27年に続き2回目となる現場見学会を開催し案内させていただきました。
当日は、朝方まで多少雨が残り天候が危ぶまれましたが、いざカルデラ内に入ると雲が晴れ、「鳶崩れ」もはっきりと見えるほどでした。案内役は前回に続き、午前の部が自身も卒業生である専務の堂口(平成11年卒)と現場代理人の橋場、そして若手技術者の野口です。午後の部は多忙中であるにもかかわらず依頼を快諾いただいた水谷出張所の青木所長様です。
9時に亀谷料金所を出発した一行は、10時ごろに当社が施工する「H30 真川第3号砂防堰堤工事」現場に到着すると、工事説明を受けてさっそく現場へ、施工状況を見学するとともに、自動追尾型の光波測距儀を用いた測量体験や大型重機の操縦体験など、学校ではなかなか手に取ることのできない体験をしていただきました。
その後、当現場従事者と他工事関係者約150名が生活の拠点する水谷平の宿舎へ移動し、昼食と散策。
午後からは、立山カルデラと立山砂防の歴史や、日本一の落差を誇り国の重要文化財にも指定されている「白岩砂防堰堤」、先人たちの努力が実り「緑」が復活したことを間近で見れる「六九谷展望台」、雲もなく「鳶崩れ」がはっきり見えた「多枝原展望台」、昭和の戦後まで利用されていたことを思わせる「立山温泉跡地」を青木出張所長に現地にて説明していただきました。
限られた時間ではありましたが、参加した学生方々からは「貴重な体験ができた。」や「普段の生活の中で砂防というものを意識することはあまりないが、知らないところで大変な工事が行なわれていることが分かった。」などの感想がありました。
今回参加された学生の皆様が、就職という人生の大きな岐路に立った時、今回の現場見学会で感じた砂防工事の大切さとダイナミックさ、面白さを思い出していただき、将来の建設業を担う土木技術者となって飛躍されることを願っております。
最後になりましたが、早い段階から見学開催に向けて打合せをさせていただきました宮里教授、ご多忙中にもかかわらず長時間にわたり案内してくださいました青木出張所長様に、この場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
平成30年7月の豪雨に伴う出水で被災した「神通川堤防緊急復旧工事」に対して、弊社含め11社が北陸地方整備局 富山河川国道事務所長さまより、感謝状をいただきました。
7月5日から6日にかけての雨量により神通川の富山市葛原地先(大沢野大橋上流左岸)において、堤防断面が約100m欠損した豪雨災害。
24時間体制で根固めブロックの投入、袋詰玉石投入、堤防復旧盛土などの作業にて早期復旧を行ったことに対して、感謝状が贈呈されました。
建設業の使命である災害復旧活動に対して感謝状を受けることは大変光栄なことであり、地域に密着した建設企業として、地域社会に今後も貢献してまいります。